2014.04.14 クオリティに対して


私が、数をこなすためにクオリティを落とすのを危惧される方が多々いらっしゃいますがご心配なく。これだけ服が溢れている中、私達は一着100時間以上かけて世界でたった一人の方のために作っています。

その方の体型を形にするパターン作りでは、単純な数字の羅列では決してなく、あくまで立体的に沿うかどうかが大事です。

そのため、その方が日常生活でどんな癖があるのか、何を内ポケットに入れるのか。胸周りにはチーフを入れるのか。財布は何処にいれるのか。どんな大きさなのか。腕時計はどんな大きさなのか…といった目に見えるところと、また見えない部分 お客様の内面 を表現したいとイメージをドンドン膨らませていきます。

服作りは経験が大きく関係してくるもの。真剣にもの作りをしている方ならきっとわかると思いますが、やればやるほど見えてくる世界があります。
昨日出来なかったことが今日出来る。
一年前の仕事では表現出来なかったことがこんなにも表現出来る…!

それは決して作業的なルーティンワークではなく、とてもクリエイティブなことなのです。

私の作品も同じで一年前出来なかったことがドンドン形になって行く。
写真の例で言えば作品の粒子が細かくなって行く感覚です、そして自らの経験によってです。

一度この感覚を体験した方ならきっとわかるでしょう。
最高に楽しいのです!

そこにはクオリティを落とすなんてとんでもなく、ドンドン上がって行くしかありません。仮に本当にキャパシティオーバーになった場合、私は品質を落とすのではなく、納期を延ばすほうを選びたいと思います。


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