SCABAL のウールカシミアのジャケットが、仕上げアイロンも終え残りはボタン付けだけとなりました。
非常に身体の大きなフランス人のお客様で、手持ちのボディ（マネキン）では全く合いませんので、これでも下に私のジャケットを着せているくらいです。

こちらのジャケット、球面を意識して仕立て、胸の立体感とドレープを出すように意識しました。
ウールカシミアという、ある種どこの生地メーカーも出している生地ですが、スキャバルのそれは素晴らしいと思いました。打ち込みも強く、しっかりと『落ちる』生地です。
この落ちるか落ちないか…これはパリのテーラーでは常に重要視される部分で、生地の品質の良し悪しが一番見える部分ではないでしょうか。

当然しっかりと落ちてくれる生地は仕立て映えし、テーラー達が一針づつ縫い上げた作品をよりいいものにしてくれる事は間違いありません。