2012.01.15


Stephane,
フランスに来て早9年。まだ私がフランス語もあまり喋れなかった頃からステファンとは友人です。当時彼のお店のショーウインドウにロブやウエストン、ピエールコルテの靴たちが並べられ『なんて綺麗なんだ』と見とれていたのを覚えています。彼自身靴を作る職人でもあるのですが、その他大勢の職人に比べて彼が素晴らしいのは、その『繊細さ』でしょう。

彼はことし63歳になりますが、何時でもその言葉の中に『エスプリ』を感じます。それは彼がロンドンで出会った紳士のこと、ハンガリーに行って貴腐ワインを飲んだ時のこと・・話は色々なところにまで広がっていくのですが、常に共通しているのは『なあ健、それって最高に美しいだろ・・!』と言える彼の繊細さなのだと感じます。

人は必ず何処かで、誰かにあいます。こうしている今だって、多くの方が出会いを繰り返しているでしょう。ただ大切なのはそれをどう、自分が感じるかではないでしょうか?私は今までかれに何度励まされ、支えられたかわかりません。素晴らしい友人です。

フランスはやはり素晴らしい国だと思います。彼らの持つ『言葉のエスプリ』表現の奥ゆかしさ。私は服を作りながら・・こうした友人やそしてお客様達から多くのことを学びます。シンプルなそのたった一言が、どれだけ多くのことを表しているのか・・・。フランスが昔から芸術家達に愛された土地というのも、少しですがわかる気がします。

,

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です