物が作品にまで昇華するときが最高に嬉しい。そしてそれは多くの場合、お客様や他人からの評価であって、自分が評価するものではないように思う。
ものを作ることは誰にでもできる。ただそこに作り手の美意識がしっかりと反映されていなければ、手作りで作っているものは何処か田舎臭いものになり、既製品のものはどこにでもあるありふれたものになる。技術があるからこそ、自分達のsavoir-faireを形にできるのだが、最終的に一番大切なのは、作り手の美意識の高さなんだと思う。
民芸品と芸術作品の大きな違いはそんな些細な、でもとても大切な作り手の“意識”の違いなのだと思う。